ナフサ不足で何がなくなるのか、トイレットペーパーやお菓子、日用品への影響が気になっている方も多いのではないでしょうか。

2026年に入り、中東情勢の緊迫化などを背景に、ナフサの供給不安や価格高騰が生活に近い商品にも影響し始めています。
実際に、カルビーでは一部商品のパッケージを白黒2色に変更する動きがあり、ミレービスケットでも一部商品の生産停止が報じられました。
ただし、ナフサ不足=すぐに全ての商品が店頭からなくなるという意味ではありません。まず影響が出やすいのは、商品そのものよりも包装資材・容器・フィルム・インクです。
特に生活に近いところでは、お菓子の袋、食品ラップ、ゴミ袋、食品トレー、洗剤やシャンプーの容器などで、値上げやパッケージ変更、一部商品の休止が起きる可能性があります。
ここでは、ナフサ不足で何がなくなる可能性があるのか、トイレットペーパー・お菓子・日用品への影響を中心に整理します。
ナフサ不足で何がなくなる?まず結論から整理

ナフサ不足の影響は、いきなり全ての商品が売り場から消える形ではなく、包装・容器・インク・フィルムなどを通じて段階的に表れやすいと考えられます。
すぐに全ての商品がなくなるわけではない
結論からいうと、ナフサ不足で今すぐ全ての商品がなくなる状況ではありません。
政府は、代替調達や在庫の活用により、国内に必要な量は一定程度確保していると説明しています。
一方で、現場では包装材・インク・容器などの調達不安が出ており、すでに一部の商品ではパッケージ変更や生産停止が起きています。
影響が出やすいのは包装資材・容器・インク
ナフサは、プラスチックや合成繊維、合成ゴム、合成洗剤、塗料などの原料につながる石油化学製品のもとになるものです。
そのため、生活の中では食品の袋、ラップ、ポリ袋、ゴミ袋、食品トレー、洗剤容器、インクなどに影響が出やすいと考えられます。
つまり、ナフサ不足でまず変化が見えやすいのは、商品本体そのものよりも、商品を包むもの・入れるもの・印刷するものです。
ナフサ不足で影響が出やすいもの一覧
「何がなくなるのか」を一言でいうと、まずは包材や容器を多く使う商品に影響が出やすい状況です。
| 影響が出やすいもの | 理由 | 現時点の見方 |
|---|---|---|
| お菓子 | 包装フィルムや印刷インクの影響を受けやすい | 一部でパッケージ変更や生産停止が出ている |
| トイレットペーパー | 本体より包装フィルムや買いだめ不安に注意 | すぐになくなると断定できる状況ではない |
| 食品ラップ | 石油由来の素材と関係が深い | 値上げや品薄不安が出やすい |
| ゴミ袋・ポリ袋 | ポリエチレンなどの樹脂が使われる | 供給不安や価格上昇に注意 |
| 食品トレー・容器 | プラスチック容器の影響を受けやすい | スーパーや食品メーカーに影響が出やすい |
| 洗剤・シャンプー類 | ボトルや詰め替えパックに関係する | 容器変更や値上げの可能性がある |
| インク・塗料 | 石油化学原料を使うものがある | パッケージの色数削減につながる可能性がある |
このように、ナフサ不足でまず目に見えやすい変化は、棚から一気に商品が消えることよりも、パッケージの簡素化・値上げ・一部商品の休止です。
ナフサ不足でトイレットペーパーはなくなる?買い占めは必要?

ナフサ不足で特に不安の声が出やすいのが、トイレットペーパーです。
生活必需品のため、「なくなったら困る」と感じる人が多い商品です。
トイレットペーパー本体の主原料は紙・パルプ
トイレットペーパーは、主に古紙やパルプを原料に作られています。
そのため、ナフサ不足だけでトイレットペーパー本体がすぐに作れなくなると考えるのは慎重に見た方がよさそうです。
日本家庭紙工業会も、トイレットペーパーについては国内生産が中心で、原料も国内回収古紙やパルプが使われていると説明しています。
本体より包装フィルムや不安買いに注意
一方で、トイレットペーパーの外装フィルムや物流コスト、店頭での不安買いには注意が必要です。
ナフサ不足そのものがトイレットペーパー本体を直撃するというより、包装資材や買いだめによる一時的な品薄の方が現実的な注意点です。
過去にも、生活必需品は不安が広がると一時的に購入が集中し、店頭在庫が減って見えることがあります。
過度な買い占めよりローリングストックが現実的
トイレットペーパーは生活必需品ですが、過度な買い占めは店頭の混乱につながる可能性があります。
家庭で備えるなら、普段使う量を把握したうえで、1パック多めに持つ程度のローリングストックが現実的です。
- 残り1パックになったら買い足す
- 家族の使用量に合わせて無理なく備える
- 店頭やネットで焦って大量購入しない
- 公式団体やメーカーの発表を確認する
トイレットペーパーについては、「なくなる」と決めつけず、冷静に備えることが大切です。
ナフサ不足でお菓子に影響が出る理由

お菓子は、ナフサ不足の影響が目に見えやすい分野です。
理由は、お菓子そのものだけでなく、袋や個包装、印刷インク、外装フィルムなど多くの資材が関係しているためです。
カルビーは一部商品のパッケージを白黒包装に変更
カルビーでは、ナフサ高騰の影響で印刷インクなどの調達が不安定になり、ポテトチップスなど一部商品のパッケージを白と黒の2色に変更すると報じられています。
対象には、ポテトチップスのうすしお味やコンソメパンチなどが含まれ、2026年5月25日以降の出荷分から順次変更されるとされています。
この動きは、ナフサ不足によってお菓子の中身ではなく、まずパッケージに影響が出ている例としてわかりやすいケースです。
ミレービスケットは一部商品の生産停止が報じられた
高知名物として知られるミレービスケットでも、ナフサ不足の影響で包材の入荷が遅れたり止まったりしているとして、一部商品の生産停止が報じられました。
報道では、「ミレー超ビッグパック」が2026年4月23日から生産停止となり、「4連ミレービスケット」も6月1日から対象になるとされています。
このように、食品そのものの原料が足りないのではなく、袋や包材が入らないことで作れなくなるケースが出てきています。
個包装・大容量・限定パッケージ商品は影響を受けやすい
お菓子の中でも、特に影響を受けやすいのは包材を多く使う商品です。
- 個包装のお菓子
- 大容量パック
- 4連・小分けタイプの商品
- 限定デザインのパッケージ
- カラフルな印刷を多く使う商品
今後、ナフサ不足が長引いた場合、メーカーは売れ筋商品に生産を集中させる可能性があります。
その場合、限定味や大容量商品、特殊なパッケージの商品から一時的に休止されることも考えられます。
ナフサ不足で日用品はどうなる?影響が出やすい商品

ナフサ不足の影響は、お菓子だけでなく日用品にも広がる可能性があります。
特に、プラスチック素材・フィルム・ボトル・袋を使う商品は注意して見ておきたい分野です。
食品ラップ・ポリ袋・保存袋への影響
食品ラップやポリ袋、保存袋は、石油由来の素材と関係が深い日用品です。
ナフサ不足や価格高騰が長引くと、これらの商品では値上げ・品薄不安・販売量の調整が起きる可能性があります。
食品保存に欠かせない商品ですが、急に大量購入するよりも、普段使う分を確認しながら無理のない範囲で備えることが大切です。
ゴミ袋・レジ袋・ビニール袋も注意
ゴミ袋やレジ袋、ビニール袋は、ポリエチレンなどの樹脂が使われる代表的な日用品です。
ナフサ不足が長引くと、値上げ・納期遅れ・一部商品の品薄につながる可能性があります。
自治体指定のゴミ袋を使っている地域では、在庫状況や自治体の案内も確認しておくと状況を把握しやすくなります。
洗剤・シャンプー・化粧品の容器にも関係する
洗剤やシャンプー、化粧品は、中身だけでなくボトル・詰め替えパック・キャップなどにもプラスチック素材が使われています。
そのため、ナフサ不足の影響が続くと、商品本体より先に容器の変更・詰め替えパックの値上げ・パッケージ簡素化として表れる可能性があります。
食品トレーやプラスチック容器も値上がりの可能性
スーパーや食品メーカーでは、食品トレーや容器、弁当容器、豆腐パック、プリンカップなども欠かせません。
こうした容器の価格が上がると、家庭では直接見えにくくても、食品価格や販売方法に影響する可能性があります。
今後は、食品そのものの値段だけでなく、容器代・包装代・物流費も価格に反映される場面が増えるかもしれません。
ナフサとは?なぜ食品や日用品に関係するのか

ナフサ不足の影響を理解するには、ナフサが何に使われているのかを知っておく必要があります。
ナフサは、食品や日用品そのものだけでなく、包装や容器の原料に深く関係しています。
ナフサはガソリンに似た透明な石油製品
ナフサは、原油を精製する過程で得られる石油製品の1つです。
ガソリンに似た透明な液体で、石油化学工業ではプラスチックや合成繊維などを作るための基礎原料として使われます。
プラスチックや合成繊維のもとになる
ナフサは、ナフサ分解工場でエチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどに作りかえられます。
これらは、プラスチック、合成繊維、合成ゴム、合成洗剤、塗料、インクなどの原料につながります。
つまりナフサは、食品の袋、日用品の容器、衣類、洗剤、塗料、インクなどの出発点にある重要な原料です。
ナフサに化学式はある?単一の物質ではない
検索では「ナフサ 化学式」と調べる人もいますが、ナフサは単一の物質ではなく、炭化水素の混合物です。
そのため、水の「H2O」のように、ナフサ全体を1つの化学式で表すことはできません。
ナフサは、石油から得られる化学製品の基礎原料と考えると、食品包装や日用品との関係が見えてきます。
ナフサ不足はなぜ起きている?原因をわかりやすく整理

ナフサ不足の背景には、中東情勢の緊迫化や、原油・ナフサの輸送をめぐるリスクがあります。
日本は石油関連製品の多くを輸入に頼っているため、国際情勢の影響を受けやすい構造があります。
中東情勢の悪化で調達不安が広がっている
ナフサや原油の輸送には、海上輸送の安定が欠かせません。
中東情勢が悪化すると、原油やナフサの輸送ルートに不安が出やすくなります。特に、ホルムズ海峡をめぐるリスクは、日本の石油関連製品に大きな影響を与える可能性があります。
価格高騰で包装材やインクにも影響
ナフサが不足したり価格が上がったりすると、そこから作られる石油化学製品のコストも上がります。
その影響は、食品メーカーや日用品メーカーだけでなく、包装資材メーカー、印刷会社、物流、スーパーなどにも広がります。
消費者の目に見える形では、パッケージ変更・値上げ・販売休止・納期遅れとして出てきやすくなります。
政府の説明と現場の危機感に差がある
政府は、代替調達や在庫の活用により、国内に必要な量は確保していると説明しています。
一方で、現場では供給の偏りや流通の目詰まりが起きているとされ、企業によっては包材やインクが思うように手に入らないケースも出ています。
つまり、全体の量としては確保されていても、必要な場所に必要な種類の資材が届かないことで、商品ごとの影響が出る可能性があります。
ナフサ不足で本当に商品はなくなる?今後の見通し

ナフサ不足の影響は、すぐに全国の棚が空になるというより、段階的に表れやすいと考えられます。
今後は、パッケージ変更や値上げ、一部商品の休止といった形で生活に影響する可能性があります。
まず見えやすいのはパッケージ変更や生産調整
すでに見えている影響は、カルビーの白黒パッケージやミレービスケットの一部生産停止のような動きです。
今後も、ナフサ不足が長引けば、企業は包材を節約する、色数を減らす、商品数を絞るといった対応を取る可能性があります。
長期化すると値上げや内容量変更につながる可能性
ナフサ由来の資材が高騰すると、メーカー側のコストは上がります。
すぐに販売停止にならなくても、長期化すれば値上げ・内容量変更・簡易包装・一部商品の休止につながる可能性があります。
特に、価格を上げにくい食品や日用品では、パッケージ変更や容量調整という形で影響が出ることも考えられます。
中小メーカーほど包材不足の影響を受けやすい可能性
大手メーカーは複数の調達先を持っている場合がありますが、中小メーカーでは包材や容器の調達先が限られていることもあります。
そのため、ナフサ不足の影響が強まると、地方メーカーや限定商品、少量生産の商品ほど影響を受けやすい可能性があります。
ナフサ不足で慌てて買うべき?家庭でできる備え

ナフサ不足が話題になると、「今のうちに買っておくべき?」と不安になる人もいます。
ただ、買い占めは店頭の混乱につながるため、家庭では無理のない備えが大切です。
買い占めではなく普段使う分を少し多めに持つ
家庭でできる備えは、必要以上に買い込むことではありません。
よく使う日用品については、普段より1つ多めに持つなど、無理のない範囲で備える方法が現実的です。
- 食品ラップ
- ゴミ袋・ポリ袋
- 洗剤やシャンプーの詰め替え
- トイレットペーパー
- 食品保存袋
これらは毎日使うものなので、在庫をゼロにしない意識を持つと、急な値上げや品薄時にも慌てにくくなります。
代替品や簡易包装の商品も選択肢に入れる
ナフサ不足の影響が出ると、パッケージが変わったり、簡易包装の商品が増えたりする可能性があります。
見た目が変わっても中身に問題がない商品であれば、簡易包装や詰め替えタイプを選ぶことも1つの方法です。
また、食品保存では、ラップだけに頼らず、ふた付き容器や保存容器を使うなど、使い方を少し変えるだけでも消費量を減らせます。
公式発表やメーカーの案内を確認する
SNSでは、「何がなくなる」「買えなくなる」といった情報が一気に広がることがあります。
ただし、全ての商品が同じように不足するわけではありません。
不安なときは、メーカー公式サイト、業界団体、自治体、経済産業省などの発表を確認することが大切です。
ナフサ不足で何がなくなるのかまとめ

ナフサ不足で何がなくなるのかについて、トイレットペーパー・お菓子・日用品への影響を整理しました。
現時点では、ナフサ不足によってすぐに全ての商品がなくなる状況ではありません。
ただし、すでにお菓子のパッケージ変更や一部商品の生産停止が報じられており、生活に近い商品にも影響が見え始めています。
| 商品・分野 | 影響の見方 |
|---|---|
| トイレットペーパー | 本体がすぐになくなるとは考えにくい。包装や不安買いには注意 |
| お菓子 | 包装材・インク不足でパッケージ変更や一部休止の可能性 |
| ラップ・保存袋 | 石油由来素材のため、値上げや品薄不安が出やすい |
| ゴミ袋・ポリ袋 | 樹脂原料の影響を受けやすく、価格上昇に注意 |
| 食品トレー・容器 | スーパーや食品メーカーのコスト増につながる可能性 |
| 洗剤・シャンプー類 | 容器や詰め替えパックへの影響に注意 |
ナフサ不足でまず影響が出やすいのは、商品そのものよりも包装資材・容器・フィルム・インクです。
家庭では、買い占めではなく、普段使う日用品を少し多めに持つローリングストックを意識するとよいでしょう。
今後も中東情勢やメーカーの発表によって状況は変わる可能性があります。気になる商品がある場合は、店頭の在庫だけで判断せず、メーカーや業界団体の公式情報も確認しておくことが大切です。
参考にした主な情報
この記事では、ナフサの基礎情報やトイレットペーパーの供給、カルビーやミレービスケットの報道などをもとに、生活への影響を整理しています。
- 石油連盟「ナフサとは」に関する解説
- 石油化学工業協会「ナフサ分解工場」に関する解説
- 経済産業省「中東情勢に伴う重要物資の安定供給に関する会見」
- 日本家庭紙工業会「トイレットペーパーに関するお知らせ」
- テレビ朝日「カルビーの白黒パッケージ変更に関する報道」
- FNNプライムオンライン「カルビーの白黒パッケージ変更に関する報道」
- 日刊スポーツ・共同通信「ミレービスケット一部生産停止に関する報道」
- TBS NEWS DIG「容器やトレー高騰に関する報道」
