2025年1月、フジテレビで発生したCM差し替え問題が話題を呼びました。
この問題では、中居正広さんを巡るトラブル報道をきっかけに、多くのスポンサー企業が広告出稿を停止し、結果としてACジャパンの広告が増加する事態となりました。
一方で、2026年1月の社長会見では、スポンサー数が前年同月比93%(2026年1月26日時点)まで回復していることも明かされています。
この記事では、フジテレビのスポンサー動向(離脱→回復)と、ACジャパン広告の資金源や役割を、確認できる範囲で整理します。
※本記事では、公式発表や報道で確認できた情報をもとに整理しており、未確認情報や推測は含めていません。
フジテレビのスポンサー離脱はどうなった?最新状況(2026年1月)
まずは「今どうなっているのか」を先に押さえると、状況が追いやすくなります。
スポンサー数は「前年1月比93%まで回復」(2026年1月26日時点)
フジテレビの清水賢治社長は、2026年1月の社長会見で、激減していたスポンサー数について「前年1月比で93%まで回復」したと説明しています。
また、回復は2025年10月以降に顕著で、「4月改編でできる限り100%に戻したい」という目標にも言及しています。
| 最新の公表内容 | 前年1月比93%まで回復 |
|---|---|
| 基準日 | 2026年1月26日時点 |
| 回復が目立つ時期 | 2025年10月以降 |
| 今後の目標 | 2026年4月改編で可能な限り100%へ |
フジテレビCM差し替え問題の背景(2025年1月の流れ)
ここからは、スポンサーが一気に離れた当時の背景を、できるだけ混ぜずに整理します。
トラブル報道を受けて広告出稿の見直しが連鎖
2025年1月、フジテレビを巡る一連の報道を受けて、企業側がブランドリスクを重視し、CM出稿を見直す動きが広がりました。
その結果、空いたCM枠がACジャパンの広告に差し替えられるケースが目立ち、視聴者にも変化が分かりやすい状況になりました。
フジテレビのスポンサーを離れた企業一覧(当時の記録)
ここでは、当時「出稿停止・差し替え」などの文脈で名前が挙がりやすかった企業を、記事内のメモとして整理します。
※以下は、2025年1月当時に「出稿停止・差し替え」として報道やSNSで名前が挙がった企業を、業種別に整理したものです。
公式が一括で公表した名簿ではありません。
番組単位・期間限定の対応も含みます。
自動車・モビリティ関連
自動車メーカーを中心に、比較的早い段階から動向が注目された業界です。
- トヨタ
- 日産自動車
- ホンダ
- スズキ
- ダイハツ工業
- マツダ
- 三菱自動車
- スバル
小売・流通・EC
日常生活に密着した業態が多く、消費者の反応を特に意識した対応が見られた分野です。
- セブン&アイ・ホールディングス
- イオン
- ローソン
- 日本マクドナルド
- ヨークベニマル
- 西松屋
- ビックカメラ
- ジャパネット
- ジャパネットHD
金融・保険
人権・コンプライアンス対応を重視する企業が多く、慎重な姿勢が目立った業界です。
- 日本生命
- 明治安田生命
- 第一生命
- アフラック生命保険
- はなさく生命
- なないろ生命
- オリックス生命
- 大同生命
- 太陽生命
- 三井住友銀行
- 松井証券
- 大和証券
- ウェルスナビ
- SBI損害保険
- ソニー損保
- 三井ダイレクト損保
- イーデザイン損保
- あいおいニッセイ同和損保
- 三井住友海上あいおい生命
飲料・食品・外食
CM露出が多い業界であり、AC差し替えの影響が可視化されやすかった分野です。
- サントリー
- キリンHD
- アサヒグループホールディングス
- サッポロビール
- 日本コカ・コーラ
- ヤクルト
- 明治
- ロッテホールディングス
- 不二家
- 伊藤園
- キユーピー
- ミツカン
- 味の素
- ハウス食品
- 東洋水産
- 日清食品HD
- キッコーマン
- よつ葉乳業
- ブルボン
日用品・医薬品・化粧品
生活必需品を扱う企業が多く、企業姿勢が注目されやすい業界です。
- 花王
- ライオン
- ユニ・チャーム
- P&G
- 資生堂
- エステー
- 興和
- アリナミン製薬
- 第一三共ヘルスケア
- 大正製薬
- エーザイ
- 塩野義製薬
- 大塚HD
- アデランス
通信・IT・エンタメ
スポンサーの姿勢がSNS上でも話題になりやすかった分野です。
- NTTグループ
- NTT東日本
- KDDI
- ソフトバンク
- 楽天グループ
- Apple
- 任天堂
- メルカリ
- Uber Eats
- オリエンタルランド
- サイボウズ
- リクルート
不動産・建設・住宅
企業単位で対応が分かれやすかった業界です。
- 三井不動産
- 三菱地所
- 住友不動産
- 東急不動産
- 東急リバブル
- 大東建託
- 大和ハウス
- 積水ハウス
- 戸田建設
インフラ・エネルギー・交通
公共性が高く、判断に時間を要した企業が多い分野です。
- 東京電力
- 北海道電力
- 九州電力
- 四国電力
- INPEX
- コスモ石油
- コスモエネルギーホールディングス
- 出光興産
- 東京ガス
- 西部ガスホールディングス
- JR東日本
- JR九州
- 日本郵政グループ
- 佐川急便
サービス・教育・その他
- ダスキン
- ECC
- ディップ
- アコム
- クボタ
- 三菱電機
- アイリスオーヤマ
- TOTO
- 青山商事
- ヤマダホールディングス
- JRA(日本中央競馬会)
- 万博協会
スポンサーはいつから戻り始めた?企業別CM再開の時系列
フジテレビでは、2025年春以降、スポンサー企業のCM再開が段階的に進行してきました。
ここでは、報道で確認できた内容をもとに、企業別・時期別に整理します。
2025年6月下旬〜7月:株主総会後に再開が加速
2025年6月25日に行われたフジ・メディア・ホールディングスの株主総会以降、大手企業を中心にCM再開の動きが目立ち始めました。
- 大東建託:6月30日にCM再開を発表
- 大和ハウス:7月から全面的に再開
- サントリー:7月から再開
- ロッテ:7月16日から順次再開
この時期は、「問題が完全に解決した」というよりも、リスクを慎重に見極めたうえでの段階的復帰と見るのが自然です。
2025年7月中旬〜下旬:番組・枠を限定した再開
7月に入ると、番組や放映枠を限定した形でのCM再開も確認されました。
- 日産自動車:7月中旬からアニメ「サザエさん」で放映
- NTTドコモ:7月中旬、サッカー日本代表戦で放映
- トヨタ自動車:7月28日から「Live News α」内のモータースポーツ特集コーナー限定で放映
特にトヨタ自動車は、企業倫理の基準が厳しいことで知られる企業であるため、限定的とはいえCM再開のインパクトは大きいと受け止められています。
2025年8月以降:本格再開を決定する企業も
夏以降は、本格的なCM再開を決定する企業も出てきました。
- 明治:8月からのCM再開を決定
この段階では、スポンサー側も「世論の反発が限定的であること」や「フジテレビ側のガバナンス対応」を踏まえ、通常出稿に近い判断を行っていると考えられます。
2025年10月改編以降:全面復帰を予定する企業
さらに、10月の番組改編期にあわせて、CM再開を予告している企業もあります。
- 花王:10月1日から再開予定
- ユニ・チャーム:10月から再開予定
- ソフトバンク:早ければ10月から再開予定
番組提供(タイムCM)は改編期にスポンサーが決まるため、10月改編はCM完全復活の大きな節目になる可能性があります。
ACジャパンの広告費はどこから?
ACジャパンは、社会的課題に対応した公共広告を制作・放送する非営利団体で、企業や個人会員からの会費で運営されています。
設立から50年以上にわたり、災害時の臨時キャンペーンや公共マナー向上などの活動を展開しています。
今回のフジテレビCM差し替え問題でACジャパンの広告が増加しましたが、SNS上では「スポンサー離れの象徴」と捉えられるなど、課題も見え始めています。
ACジャパンの活動意義を正しく理解し、広告の公共性を見直す契機となることが期待されます。
ACジャパンとは?その役割と存在意義
フジテレビのCM差し替え問題が発生した際、空いたCM枠を埋める形で登場したのが、公益社団法人ACジャパンの広告です。
この名前をテレビで目にしたり耳にしたりした視聴者も多いことでしょう。
ACジャパンは、1971年に設立された団体で、「公共広告機構」という名前で知られていましたが、2009年に現在の名称へ変更されました。
その活動の根底には、「民間の力で社会に役立つ活動を推進する」という理念があります。
主に「公共マナー」「防災」「多様性」「環境問題」など、社会に必要なメッセージを広告として発信することを目的としています。
特に災害や緊急事態、今回のようにスポンサー企業が広告出稿を停止した場合には、空いたCM枠を埋める役割を果たすケースが多いのが特徴です。
ACジャパンの広告費はどこから来ているのか?
主な収入源は「会費」
ACジャパンの広告費の最大の財源は、会員となっている企業や団体、個人からの会費です。政府や公的機関からの支援を受けず、完全に民間企業や団体の協力によって運営されています。
以下にACジャパンの主な財源について詳しく説明します。
- 会員企業からの会費
- 会員社は、広告代理店やメディア関連企業を中心に約1000社以上存在します。
- 正会員の場合、年会費1口12万円(何口でも申し込み可能)を納める形となっています。
- 会員社は広告制作のための資金提供だけでなく、広告キャンペーンの運営にもボランティアとして参加します。
- 個人会員からの会費
- 一般市民も個人会員としてACジャパンを支援することが可能です。
- 個人会員は会費を支払うことで、ACジャパンの活動に貢献することができます。
- 広告出稿先メディアの協力
- CM枠の提供については、テレビ局やラジオ局などの協力が不可欠です。
- 放送局は、広告枠を無償で提供する形で社会貢献に参加しています。
なぜ企業がACジャパンを支援するのか?
ACジャパンの広告費が会員社からの会費で賄われていることを考えると、なぜ多くの企業がACジャパンを支援しているのかが気になるところです。
その背景には、以下のような理由があります。
1. 企業の社会的責任(CSR)への取り組み
多くの企業が、CSR(企業の社会的責任)を果たすことを重要視しています。
ACジャパンへの会費提供や広告支援は、企業が社会的課題の解決に貢献する手段として捉えられています。
例として、サントリーやトヨタなどの大手企業は、長年にわたってACジャパンの会員社として活動を支援しています。
2. ブランドイメージの向上
社会貢献活動を行うことは、企業のブランド価値を向上させる効果があります。特に、ACジャパンの広告は「公共性」が高いため、支援企業のイメージアップに直結します。
3. 広告業界の連帯感
ACジャパンは、広告代理店やテレビ局など、広告業界全体で支えられています。この支援活動を通じて、広告業界全体の社会的信頼を向上させるという狙いもあります。
フジテレビで増えたACジャパンの広告
今回のCM差し替え問題では、フジテレビにおけるACジャパンの広告枠が大幅に増加しました。
具体的な数字として、2025年1月18日時点でフジテレビ全体のCM枠393枠中、40枠がACジャパンに差し替えられています。
特に、朝の情報番組「めざましどようび」では、CMの約3割がACジャパンの広告に変更される事態となりました。
このような動きは、視聴者にも「何か問題があったのではないか」という印象を与える要因となっています。
ACジャパン広告増加の影響
視聴者の反応
SNSなどでは、ACジャパンの広告が増えたことについて「問題があった証拠」「ACジャパンのCMが多いと不祥事を感じる」などの意見が多く見られました。これは、スポンサー企業が離れた後の代替としてACジャパンが起用されるという認識が広まっているためです。
企業への影響
一方で、ACジャパンの広告が増えることで、スポンサーを離れた企業に対して「適切な対応をしている」という評価も生まれます。企業としては、フジテレビでの広告出稿がリスクになる状況であれば、ACジャパンの広告枠に差し替えられることを容認する方が、ブランドイメージを保ちやすいのです。
ACジャパンへの期待と課題
ACジャパンは、社会的課題に取り組む重要な存在として、メディアや広告業界での役割を果たしてきました。
しかし、今回のようにCM差し替え問題によって広告枠が増える状況は、必ずしも望ましい形ではありません。
期待
- 公共広告を通じて社会問題の周知や解決を促進する役割を期待されています。
- 今後も企業や市民からの支援を受けながら、幅広い分野で活動を展開する見込みです。
課題
- 公共広告の役割が、スポンサー企業のトラブル対応に利用される形になると、広告そのものの意義が薄れるリスクがあります。
- 公益性を重視するためには、問題が発生する前からの啓発活動が求められます。
まとめ
2025年1月に話題となったフジテレビのCM差し替え問題は、スポンサー出稿の見直しが連鎖し、ACジャパンの広告が目立つ形になりました。
ただし、2026年1月の社長会見では、スポンサー数が前年1月比93%(2026年1月26日時点)まで回復していることも明かされており、状況は「離脱」一辺倒ではなく回復局面に入っています。
また、ACジャパンの資金源は主に会員の会費で、正会員(法人)の会費は年会費1口12万円と公式に案内されています。
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