プロゴルファーとして活躍した宮里藍さんが手術を受けた「翼状片」(よくじょうへん)という目の病気をご存じでしょうか?
この病気は、白目の組織が黒目に広がっていく症状が特徴で、進行すると視力低下や乱視の悪化を引き起こすことがあります。
特に 紫外線を多く浴びる屋外スポーツ選手や、長時間屋外で活動する人に多い病気 です。
この記事では、宮里藍さんも手術を受けた翼状片について 症状・原因・治療法・予防策 を詳しく解説します。
早めの対策が大切な病気なので、発症リスクが気になる方はぜひチェックしてみてください。

宮里藍が手術した「翼状片」(よくじょうへん)とは?どんな病気?
翼状片は、屋外で活動する人に多く見られる目の病気です。
進行すると視界に影響を与えるため、早めの対策が重要です。
まずは、この病気の基本的な特徴について見ていきましょう。
翼状片(よくじょうへん)の基本情報(どんな病気なのか)
翼状片(よくじょうへん)とは、 白目(結膜)の一部が黒目(角膜)に向かって伸びてくる病気 です。
この病気は進行すると 視界がぼやけたり、乱視が悪化したりする ことがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。
翼状片は 両目に発生することもあり、特に屋外で活動する人に多く見られる 傾向があります。
この病気の特徴的な見た目として、 三角形の膜が角膜に侵入するように広がる ことが挙げられます。
軽度のうちはほとんど自覚症状がなく、進行すると目の異物感や充血を引き起こすことがあります。
翼状片(よくじょうへん)の主な症状(視力への影響や日常生活の支障)
翼状片の症状は 初期段階では目立たない ことが多いですが、進行するとさまざまな影響が出てきます。
主な症状には次のようなものがあります。
- 目の充血や異物感(ゴロゴロとした違和感)
- 視界がぼやける(角膜に影響を与え始めると発生)
- 乱視の悪化(角膜の形状が変わるため)
- まぶしさを感じやすくなる(光が乱反射しやすくなるため)
- 視力低下(黒目部分まで翼状片が広がると起こる)
症状の進行は個人差がありますが、 自然に治ることはなく、進行すると手術が必要になるケースもあります。
特に視力低下や乱視が強くなると、日常生活に支障をきたすため、適切な治療が求められます。
ゴルファーに翼状片(よくじょうへん)が多い理由
翼状片は 屋外での活動が多い人に発症しやすい 傾向があります。
特に ゴルファー、漁師、農業従事者など、長時間紫外線を浴びる職業の人に多くみられます。
その理由として、主に以下の2点が挙げられます。
- 紫外線の影響
翼状片は 紫外線を多く浴びることで発症リスクが高まる ことが知られています。ゴルファーは 長時間屋外でプレーするため、紫外線を直接浴びやすい 環境にあります。特に、強い日差しの下でプレーする機会が多いプロゴルファーは、一般の人よりもリスクが高くなります。 - 乾燥や風の影響
風が強いゴルフ場では 砂ぼこりや乾燥した空気が目を刺激しやすい ため、結膜が炎症を起こしやすくなります。この炎症が繰り返されることで、翼状片が進行しやすくなるのです。
宮里藍さんが翼状片を発症したのも、長年ゴルフを続けてきた影響が考えられます。
プロスポーツ選手は 競技生活を続ける上で視力の安定が重要 であるため、翼状片が進行しないように適切な治療を受けることが求められます。
翼状片(よくじょうへん)の原因と発症しやすい人の特徴
なぜ翼状片が発症するのか、具体的な原因を知ることで予防策を立てることができます。
発症しやすい人の特徴とともに、主な要因を確認していきましょう。
紫外線との関係(屋外スポーツや職業との関連)
翼状片の発症には 紫外線(UV)の影響が大きい ことがわかっています。
紫外線を多く浴びると 目の表面(結膜や角膜)にダメージが蓄積 し、炎症が起こりやすくなります。
その結果、白目の組織が異常に増殖し、角膜に向かって伸びてしまうのです。
特に以下のような環境で長時間過ごす人は、翼状片のリスクが高まります。
- ゴルファーやサーファーなどの屋外スポーツ選手(紫外線を浴びる時間が長いため)
- 農業従事者や漁師などの屋外労働者(強い日差しの下で作業する機会が多いため)
- スキーや登山をする人(雪や水面の反射で紫外線の影響が強くなるため)
紫外線の影響は 幼少期からの蓄積 も関係すると考えられています。
したがって、早い段階からサングラスや帽子を着用して紫外線対策をすることが重要 です。

乾燥や刺激による影響(環境要因)
紫外線以外にも、翼状片の発症を促す環境要因があります。
そのひとつが 乾燥や外部からの刺激 です。
- 風が強い場所での生活や仕事(砂ぼこりが目に入りやすく、結膜が傷つきやすい)
- エアコンが効いた室内での長時間の作業(目が乾燥しやすく、防御機能が低下する)
- コンタクトレンズの長時間装用(角膜や結膜に負担がかかる)
特に ゴルフ場や海辺は風が強く、砂やホコリが目に入りやすい環境です。
これが慢性的な炎症を引き起こし、翼状片の発症リスクを高めると考えられています。
遺伝的な要因はあるのか?
翼状片は 遺伝よりも環境要因の影響が大きい とされています。
ただし、家族に翼状片を発症した人がいる場合、発症しやすい体質を持っている可能性 もあります。
研究では、アジアやアフリカなど日差しが強い地域の人に多く発症する ことがわかっています。
これは遺伝的な要因というよりも、 その地域の環境や生活習慣 による影響が大きいと考えられています。
もし家族に翼状片を発症した人がいる場合は、紫外線対策や乾燥対策を意識的に行うことで予防につなげることができます。
翼状片(よくじょうへん)の治療法と予防策
翼状片は、自然に治ることがないため、症状の進行具合に応じた適切な治療やケアが求められます。
ここでは、治療法や予防策について詳しく解説します。
軽度の場合の対策(点眼薬や経過観察)
翼状片は 進行のスピードに個人差があり、軽度の場合は特に治療を必要としない こともあります。
この段階では、 目の乾燥を防ぎ、紫外線から目を守ることが最優先 です。
軽度の翼状片に対する一般的な対策として、次のような方法があります。
- 人工涙液や保湿用の目薬の使用(目の乾燥を防ぐ)
- 抗炎症剤の点眼(充血や炎症を抑える)
- 定期的な眼科検診(進行状況を確認し、必要に応じて治療を検討)
この段階では 手術をする必要はなく、定期的な経過観察が基本 となります。
しかし、目の充血や異物感が強くなったり、視界がぼやけるようになった場合は、早めに眼科を受診することが重要 です。
手術が必要なケースとは?(宮里藍さんのような例)
翼状片が進行し、次のような症状が現れると 手術が必要になる ことがあります。
- 角膜に大きく広がり、視力低下を引き起こしている
- 乱視が悪化し、眼鏡やコンタクトでも矯正が難しい
- 目の充血や異物感が強くなり、日常生活に支障をきたしている
手術は 局所麻酔を用いた比較的短時間の手術 で、翼状片の部分を切除し、場合によっては 自己結膜移植を行うこともあります。
これは、切除後の再発を防ぐために行われる方法です。
宮里藍さんのように スポーツ選手の場合、視力の安定がパフォーマンスに直結するため、早めに手術を選択することが多い です。
手術後は 目を安静にし、炎症を抑える点眼薬を使用しながら回復を待つ ことになります。
予防策(紫外線対策や目を守る工夫)
翼状片は 一度発症すると自然に治ることはなく、進行を遅らせることが大切 です。
そのため、日常生活の中で以下のような対策を取り入れることが推奨されます。
- 紫外線対策を徹底する
- UVカット効果のあるサングラスや帽子を着用する
- 屋外での長時間の活動時には、できるだけ日陰を利用する
- UVカットのコンタクトレンズを活用するのも有効
- 目の乾燥を防ぐ
- 加湿器を使用し、室内の乾燥を防ぐ
- エアコンの風が直接目に当たらないようにする
- こまめに目薬をさして、目の潤いを保つ
- 定期的な眼科検診を受ける
- 早期発見・早期治療が重要なため、特に屋外での活動が多い人は年に1回の検診を受けるのが理想
これらの対策を日常生活に取り入れることで、翼状片の発症や進行を防ぐことができます。
まとめ
翼状片は、 白目の組織が黒目(角膜)に侵入する病気 で、進行すると 視力低下や乱視の悪化を引き起こす ことがあります。
特に 屋外スポーツをする人や紫外線を多く浴びる職業の人 に発症しやすい傾向があります。
原因として最も大きな要因は 紫外線の影響 ですが、乾燥や外部刺激も発症リスクを高める要素になります。
初期段階では 目薬や紫外線対策などで進行を遅らせることが可能ですが、進行して視力に影響が出る場合は 手術が必要になることもあります。
翼状片の予防策として、UVカット効果のあるサングラスの着用や、こまめな目の保湿が効果的 です。
また、定期的な眼科検診を受けることで 早期発見・早期対策 が可能になります。
宮里藍さんのように 視力が重要なスポーツ選手は、適切なタイミングで手術を受けることも選択肢のひとつです。
目の健康を守るために、日常的なケアを心がけましょう。
